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過去問を解いてみたら、合格点に全然届かなかった。解説を読んでもよく分からない。——そこで手が止まってしまう人が、毎年たくさんいます。
先に結論を書きます。1回目の過去問の点数は、気にしなくて構いません。過去問は実力を上げるドリルではなく、いまの自分と志望校の距離を測る道具だからです。ここで測れたことのほうが価値があります。
問題は、そのあと何をするかです。この記事では、点が取れなかった過去問を次の点数に変えるための手順を5つに分けて書きます。最後に、それでも一人では進まないときの選択肢にも触れます。
手順1:点数ではなく「間違えかた」を見る
採点が終わったら、合計点はいったん忘れてください。見るのは、間違えた問題1つ1つの「なぜ」です。これを3つに仕分けます。
| 仕分け | 見分けかた | 直るまでの時間 |
|---|---|---|
| ① 知識不足 | 答えを見て「あ、これ習った」と思い出せる。用語・年号・公式・単語を忘れていただけ | 短い。数週間で埋まります |
| ② ミス | 解きかたは分かっていた。計算間違い、読み違い、書き写し間違い、時間切れ | 短い。やりかたを変えるだけです |
| ③ 手が出ない | 答えと解説を読んでも、なぜそうなるか分からない | 長い。前の学年に戻る必要があります |
やってみると分かりますが、点が取れなかった原因のほとんどは①と②です。③は思ったより少ない。そして①と②は、どちらも短期間で埋まります。だから1回目の点数は気にしなくていいのです。
この仕分けを1年分ぶんやると、「自分はどこで失点しているか」がはっきりします。これが過去問を解いた本当の成果です。
手順2:①知識不足は、過去問を解き直さずに潰す
①に入った問題を、もう一度過去問で解き直すのは効率が悪いやりかたです。同じ問題は二度と出ません。必要なのは、その問題が聞いていた知識そのものを覚え直すことです。
とくに理科と社会は、知識が入っていないと過去問を何年分解いても点が動きません。先に知識を潰してから過去問に戻るほうが、結果的に早く終わります。
当サイトでは、都道府県ごとの過去問を分析して「出るものだけ」を一問一答の形にしたPDF教材を用意しています。教科書を1ページ目から読み直すより、短い時間で済みます。
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手順3:②ミスは「気をつける」で終わらせない
「次は気をつける」は対策ではありません。ミスは、やりかたを変えないと減りません。よくあるミスと、その場で変えられる手を並べます。
| ミスの中身 | やりかたをこう変える |
|---|---|
| 計算間違いが多い | 途中式を消さない。余白の使う場所をあらかじめ決めておくと、見直しのときに追えます |
| 問題文の条件を読み落とす | 条件に線を引きながら読む。「すべて選べ」「小数第2位まで」などを丸で囲む |
| 時間が足りない | 解く順番を変える。最初から順に解かず、確実に取れる大問から。1問に何分かけるかを決めて、超えたら飛ばす |
| 記述・作文が空欄で終わる | 先に書く。国語の作文は最後に回すと時間切れになります。部分点を狙って、途中まででも書く |
どの問題を確実に取り、どの問題を捨てるかを先に決めておくと、時間切れは大きく減ります。決めかたは 目標得点別・公立高校入試攻略法 に、教科ごとに書いています。
手順4:③手が出ない問題は、思い切って前の学年に戻る
解説を読んでも分からない問題は、その単元の土台が抜けています。中3の問題を何度も見つめても解けるようにはなりません。中1・中2の該当単元まで戻ってください。
「いまさら中1に戻るのは怖い」と感じるかもしれません。ですが、戻るのが早いほど傷は浅く済みます。9月に戻るのと1月に戻るのとでは、取り返せる量がまったく違います。
もうひとつ。③が多すぎる場合は、志望校の過去問を解くのがまだ早い可能性があります。その場合はいったん過去問を置いて、学校のワークや基礎の問題集に戻るほうが結果は出ます。
手順5:2回目を解くのは、埋めてからにする
①と②を潰したら、次の年度を解きます。ここではじめて点数を見てください。同じ間違いかたが減っていれば、正しく進んでいます。
解く年数と時期の目安は次のとおりです。
- 9〜10月:3年分ほど。点数は気にせず、仕分けと知識の穴埋めに使う
- 11〜12月:5年分まで。時間を計って、解く順番を試す
- 1〜2月:解き直しと、詰まったところの最終確認だけ。新しいものに手を広げない
もっと細かい進めかたは 秋以降の過去問フル活用ロードマップ に書いています。教科別の優先順位は 【中3の秋】9〜11月にやるべきこと|目標点別・5教科 をどうぞ。
解く過去問そのものは、各都道府県の教育委員会が公式に公開しています。公立高校入試の過去問|都道府県別リンク集 からお住まいの県を選んでください。
それでも一人で立て直せないときは
ここまでの手順は、一人でもできます。ただし③が多い場合と、②が何度やっても減らない場合は、人に見てもらったほうが早いことがあります。自分の答案の何が悪いのかは、自分ではいちばん見えにくいからです。
塾に入るかどうかは別として、解いた過去問の答案を持って、無料の学習相談だけ受けに行くという使いかたがあります。個別指導塾の多くが、入塾を前提としない相談を受け付けています。
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模試を受けているなら、その結果も一緒に持っていくと話が早くなります。模試の読みかたは 模試の活用法と偏差値の正しい読み方 にまとめました。
まとめ
- 1回目の過去問の点数は気にしない。測るための道具です
- 間違いを「知識不足・ミス・手が出ない」の3つに仕分ける
- 知識不足は解き直さず、一問一答で潰す
- ミスは「気をつける」ではなく、やりかたを変える
- 手が出ない問題は、前の学年に戻る。戻るのは早いほどいい
- 埋めてから、次の年度を解く
点が取れなかった過去問は、失敗ではありません。どこを埋めれば届くかを教えてくれた、いちばん正確な材料です。
