中学3年生の9月から11月は、入試の点数を作る最後の仕込みの時期です。ここで何をやるかは、いま何点取れていて、何点を目標にするかでまったく変わります。
この記事では、数学について200〜250点・350点前後・400点以上の3つに分けて、この秋にやるべきことをまとめました。自分の目標点のところだけ読んでください。
9〜11月は、何をする時期か
9月から11月は、入試の点数を作る最後の「仕込み」の時期です。12月に入ると過去問演習と志望校の絞り込みが始まり、新しいことを覚え直す時間がなくなります。
- 実力テストと模試が続きます。ここで出る点が、そのまま入試の持ち点の目安になります
- 中3の内容(相似・三平方の定理・円周角)を学校で習い終わるのが、たいてい11月から12月です。入試ではこの3つがよく出ます
- 12月からは過去問演習が始まります。そこで計算ミスが出ると、対策する時間がありません
この3か月の数学は、「点になる形」まで持っていくことだけを考えてください。
まず、自分の目標点を決める
この記事は5教科500点満点で書いています。満点は都道府県によって違います(富山県は200点満点、福岡県は300点満点です)。自分の県の満点が違うときは、下の割合で読み替えてください。
| この記事の目安 | 割合 | 300点満点なら | 250点満点なら | 200点満点なら |
|---|---|---|---|---|
| 200〜250点 | 40〜50% | 120〜150点 | 100〜125点 | 80〜100点 |
| 350点前後 | 70% | 210点 | 175点 | 140点 |
| 400点以上 | 80%以上 | 240点以上 | 200点以上 | 160点以上 |
目標点がまだ決まっていない人は、志望校の合格最低点を先に調べてください。そのうえで、本番でどの問題を取ってどれを捨てるかは 目標得点別・公立高校入試攻略法 にまとめてあります。この記事はその手前、9〜11月に何を練習するかの話です。
数学は、解ける問題を落とさない形まで持っていけるかどうかで点が決まります。秋のうちに、自分の目標点に必要な「取り切る範囲」を決めてしまいましょう。
【200〜250点】数学でこの秋やること
目標は大問1(小問集合)を完成させること、これだけです。多くの都道府県で、大問1だけで全体の3割前後の配点があります。自分の県の過去問を開いて、大問1が何点分あるかを確かめてください。
今週から始める3つ
- 毎日10分、計算5問。正負の数・文字式・一次方程式・連立方程式・平方根・因数分解。時間より「毎日やる」ほうが効きます
- 間違えた原因を3つに分けて記録する。「符号」「分数」「移項」のどれか。同じ原因が3回出たら、その形だけを10問続けて解く
- 各大問の(1)だけを解く練習。関数・確率・規則性・図形の(1)は、基本のまま出ることがほとんどです
やらなくていいこと:各大問の最後の(3)、動点、立体の体積、相似の応用証明。この秋は問題文を読む必要もありません。時間は全部、大問1の見直しに使ってください。
【350点前後】数学でこの秋やること
小問集合はノーミスが前提です。そのうえで各大問の(2)までを取り切るのがこの秋の目標になります。
今週から始める3つ
- 関数の(2)を集中的に。直線の式、交点の座標、面積。出かたが決まっているので、10問も解けば形が見えます
- 合同の証明を「型」で書けるようにする。仮定を書く、根拠の定理を書く、結論を書く。この3行の順番を崩さない練習です
- 資料の活用(箱ひげ図・四分位数)を1回まとめる。新しい単元なので、対策していない受験生が多く、差がつきます
後回しでいいこと:各大問の(3)。全体の(2)までを解き終わってから、得意なほう(関数か図形)だけを1問選んで取りにいってください。
【400点以上】数学でこの秋やること
この層がいちばん落としやすいのは、難問に時間を使いすぎて前半でミスをする形です。秋のうちに時間配分を体に入れてください。
今週から始める3つ
- 時間を計って解く。開始25分で各大問の(2)までを終える。残りを難問と見直しに配分します
- 証明・作図・説明記述の減点をゼロにする。部分点ではなく満点を取る書き方に直します。書いたものを誰かに読んでもらうのがいちばん早いです
- 正答率が低い問題を1問だけ選ぶ練習。全部取ろうとせず、「どれを取りにいくか」を30秒で決める訓練です
やらなくていいこと:難問を延々と考え込むこと。10分考えて手が動かない問題は、この秋は飛ばして解説を読んでください。
一問一答&暗記カードの使い方(数学の場合)
数学の一問一答は、公式・定理・決まりごとを「即答できるか」を確かめるためのものです。手を動かして解く練習は、過去問と問題集でやってください。
数学は、この教材では「付録(サポート教材)」の位置づけです。読解や計算、論述をともなう教科なので、一問一答だけで点が上がることはありません。使うなら単元をしぼってください。下に、しぼりかたを書きます。
| 目標点 | 向いている版 | 収録 |
|---|---|---|
| 200〜250点 | 初級編 | 各教科14単元×20問(280問)+演習プリント |
| 350点前後 | 標準編 | 14単元・約400問。頻度☆1〜☆5つき |
| 400点以上 | 標準編+県別版 | 標準編に加え、自分の県の過去問だけを分析した5教科セット |
単元のしぼりかた(ここが大事です)
- 初級編:まず「計算タグ54問」だけを回します。紙とペンで途中式を書いて解く問題です。目標200〜250点の人は、ここだけで十分です
- 標準編:「計算162問」「証明25問」「説明54問」「作図16問」と形式別のタグが付いています。証明が苦手なら証明だけ、作図が苦手なら作図だけを抜き出して集中的に回せます
- 公式・定理の即答チェックは、解の公式・円周角の定理・三平方の定理・合同と相似の条件・変化の割合から始めてください。標準編では、16都道県すべてが問うた必修31項目として収録されています
アプリは「教科別」「単元別」「分野別」から出題を選べます。1回20問で、間違えた問題だけをその場で解き直せます。紙の教材と通し番号が共通なので、アプリで間違えた番号を紙で書いて確認するという往復ができます。
・初級編(基礎の一問一答+演習プリント/アプリ1,400問)
・標準編(一問一答&暗記カード/アプリ2,004問)
まず無料で力だめしをしたい方は → 入試に出る4択100問(無料・5教科・メールアドレスだけで受け取れます)
数学でも、公式と用語の確認だけなら移動時間で進みます。計算と作図は机に残す、という分け方は 移動時間の10分で一問一答 で説明しています。
9月・10月・11月の進め方
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9月 | 目標点を決める。大問1の計算を毎日10分。実力テストの結果から、落とした原因を3つに分けて記録する |
| 10月 | 目標点に応じた範囲を集中演習(小問集合/各大問の(2)/時間配分)。相似・三平方は学校で習った単元から入試レベルへ |
| 11月 | 時間を計って1年分を通しで解く。円周角まで習い終わったら、図形の総復習に入る |
この表は目安です。学校の進度も、入試の日程も都道府県で違います。自分の県の入試日は各都道府県の教育委員会が発表しています。
