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夏休みに「分野別過去問」を1冊買って、ひととおり解いた。秋になって、もう1冊足したい。――そこで多くの人が見落としていることが1つあります。
分野別過去問の「数学」は、1冊ではありません。2冊に分かれています。片方だけを買うと、図形がまるごと手元に無い状態になります。
この記事では、シリーズの中身を整理したうえで、秋から冬に「足す1冊」をどう選ぶかをまとめます。値段は変わるので書きません。各リンク先でご確認ください。
まず整理|「全国高校入試問題正解」は2つの別シリーズです
名前が似ているので混ざりがちですが、旺文社の「全国高校入試問題正解」には並べ方の違う2つのシリーズがあります。
| 分野別過去問 | (年度別の)全国高校入試問題正解 | |
|---|---|---|
| 並べ方 | 単元ごとに並べ替え | 都道府県ごとにそのまま1年分 |
| 向いている使い方 | 苦手な単元を続けて潰す | 本番と同じ形で通して解く |
| 冊数 | 6冊(数学だけ2冊) | 5冊(5教科) |
| 2027年受験用の刊行 | 2026年6月18日 | 2026年6月25日 |
出典:旺文社のニュースリリース「全国の高校入試問題3年分が分野別にまとまった、「2027年受験用 全国高校入試問題正解 分野別過去問」シリーズが6月18日(木)刊行!」(2026年6月18日)および旺文社「2027年受験用 全国高校入試問題正解」シリーズの商品ページ。
秋から冬は、この2つを役割で使い分けます。単元の穴を埋めるのが分野別、時間配分と通しの練習が年度別です。
意外と知られていないこと|分野別の数学は2冊あります
分野別過去問は全部で6冊。5教科なのに6冊なのは、数学だけが2冊に分かれているからです。
- 数学①『数と式・関数・データの活用』745題
- 数学②『図形』418題
名前に「図形」と付いていない①だけを見ると、数学はこれで全部に見えます。じつは作図・合同と相似の証明・空間図形は、まるごと②のほうに入っています。
じつは当サイトの「おすすめ問題集」の記事でも、これまで①しか紹介していませんでした。分野別を5冊だけ挙げていて、②『図形』が抜けていたのです。この記事は、その穴をふさぐために書いています。
当サイトを運営する吉原ビジネスデザイン研究所は、秋田県で「よしわら塾」という小さな教室も開いています。そこでも作図は他県の過去問から毎回出しています(→ 隣県の過去問は使うべき?)。作図の手順そのものは 数学の作図はパターンで決まる|よく出る5つの型 にまとめました。
数学①『数と式・関数・データの活用』745題
計算・方程式・関数・確率・データの活用が入ります。745題と、6冊の中でも2番目に多いので、計算・方程式・関数の小問なら、これ1冊で足ります(小問集合には図形の小問が入る県も多いので、そこは②が要ります)。データの活用(度数分布・箱ひげ図)もここです。
数学②『図形』418題
作図・平面図形・空間図形・証明がここです。本冊128ページに対して別冊の解答解説が72ページあり、6冊の中でも解説の比率がいちばん厚い1冊です。証明の書き方を直したい人は、この別冊の書きぶりをまねるところから始められます。
6冊の一覧
| 教科 | 分野 | 題数 | 本冊 | 別冊 |
|---|---|---|---|---|
| 英語 | 長文読解・英作文・リスニング | 372題 | 176ページ | 72ページ |
| 数学① | 数と式・関数・データの活用 | 745題 | 128ページ | 64ページ |
| 数学② | 図形 | 418題 | 128ページ | 72ページ |
| 国語 | 現代文・古文・漢文 | 476題 | 208ページ | 56ページ |
| 理科 | 化学・物理・生物・地学 | 423題 | 224ページ | 48ページ |
| 社会 | 地理・歴史・公民 | 1181題 | 224ページ | 64ページ |
収録しているのは全国の公立高校入試問題の3年分(2023〜2025年)です。音声が付くのは英語だけで、専用サイトから聞けます。別冊の解答解説は6冊とも付きます。(出典:上記の旺文社ニュースリリース。ページ数・題数も同リリースの記載によります)
秋から冬に「足す1冊」は、目標点で変わります
ここからは5教科500点満点を前提にした、一つの目安です。満点は都道府県によって違います(たとえば愛知県は110点満点)。ご自分の県の満点は 隣県の過去問は使うべき? の「1教科の満点」の表で確かめてください。
目標200〜250点|足すなら数学②『図形』
図形で白紙にしてしまう大問があるなら、ここからです。作図と、合同・相似の「書き出しの1行」だけでも点になります。418題のうち作図は短時間で形になるので、ここから入るのが早いです。
目標300点前後|足すなら理科か社会
数学より理科・社会で取りこぼしているなら、こちらです。社会は1181題と群を抜いて多く、地理・歴史・公民のうち弱い1分野だけを続けて解く使い方ができます。
目標400点以上|足すなら年度別(都道府県別)のほう
単元の穴はもう少ないので、通しで解いて時間配分を詰める段階です。分野別を足すより、年度別のシリーズか、自分の県の過去問を本番と同じ時間で解くほうが伸びます。
自分がどの分野を落としているかの見分け方は 分野別過去問の「仕分け」|得意を伸ばす分野・弱点を減らす分野の決め方 にまとめてあります。
買わなくていいもの
- 5教科ぶんの分野別を全部そろえること。6冊すべてを秋から回し切るのは、現実には難しいです。弱い教科から1〜2冊で十分です
- 学校で配られた問題集と中身が重なるもの。先に手元の教材の目次を見てください
- 自分の県の過去問(有料のもの)。次の章のとおり、公式から無料で手に入る県があります
自分の県の過去問は、買う前に公式を見てください
都道府県によっては、教育委員会が問題と正答表を無料で公開しています。当サイトでは、公式の配布先を県ごとにまとめました。
分野別過去問が強いのは「全国の問題を単元で並べ替えてあること」です。自分の県の過去問は、それとは役割が違います。両方を混ぜずに使い分けてください。
まとめ
- 「全国高校入試問題正解」は分野別(単元ごと)と年度別(県ごと)の2シリーズ
- 🔴 分野別の数学は2冊。『図形』418題を見落としがち
- 秋〜冬に足すなら、200〜250点は図形/300点前後は理科・社会/400点以上は年度別
- 自分の県の過去問は、買う前に公式の無料配布を確認
解く前に単元の知識を入れ直したい方は、スマホで解ける無料の「入試に出る4択100問」もご利用ください(5教科100問・メールアドレスだけで受け取れます)。
