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北海道・東北エリアの中でも、非常にユニークかつ複雑な入試システムを持つ岩手県。 岩手県の公立高校入試(一般入学者選抜)は、令和7年度(2025年度実施)入試から歴史的な大改革(新制度)へと移行しました。
最大の特徴は、全国の受験生が驚愕する「内申点(調査書点)」の計算ルールです。学年が上がるごとに配点が倍増していき、なんと「中3の実技4教科(副教科)は9倍に換算される」という、極端な中3・副教科偏重の仕組みになっています。
そして見落とせないのが、「当日点と内申点の比率」を学科ごとに決めるしくみです。要項には7:3、6:4、5:5、4:6、3:7 のいずれかと書かれていて、どれを採るかは学科によって違います。志望校が7:3なら当日点勝負、3:7なら内申勝負になります。面接は全員に課されるものではなく、学科によって行われる「学校独自検査」の項目のひとつです。
そして、岩手県の受験生が直面する最も過酷な壁が、「岩手県教育委員会の公式HPには、過去問題が一切掲載されていない」という事実です。
この記事では、令和9年度(2027年2月・3月)入試について、県教育委員会の資料で確認できたことだけを書きます。学年ごとに倍率が変わる調査書の計算、660点を500点に圧縮するしくみ、学力検査500点と調査書500点という1対1の配点、学校独自検査の0〜100点、令和9年度の日程までまとめました。
📅 この記事は、いま中学3年生の人が受ける「令和9年度(2027年2月・3月)入試」の記事です。
令和9年度の資料で確認ずみ:選抜の日程
令和9年度の資料がまだ出ていないため、前年度までの資料で書いている部分:配点、調査書の換算、学校独自検査。令和9年度の実施要項は、例年秋以降に公表されます。出たら必ずそちらを確認してください
1. 岩手県の調査書は「学年ごとに倍率が変わる」
岩手県の調査書の計算は、全国でもとくに複雑です。実施要項には、こう書かれています。
| 学年 | 5教科(国・社・数・理・英) | 実技4教科(音・美・保体・技家) | 満点 |
|---|---|---|---|
| 1学年 | 評定を2倍 | 評定を3倍 | 110点 |
| 2学年 | 評定を4倍 | 評定を6倍 | 220点 |
| 3学年 | 評定を6倍 | 評定を9倍 | 330点 |
| 合計 | — | — | 660点 → 500点に圧縮 |
中3の実技4教科は評定1つが9点です。中1の5教科(2点)の4.5倍。660点のうち330点、ちょうど半分が中3で、そのうち180点が実技4教科です。
「中3で挽回できる」県ですが、挽回するなら実技も含めて挽回しないと届きません。
学年が上がるごとに倍率が2倍・4倍・6倍と増えていくので、中1の評定1つと中3の評定1つでは、3倍の差があります。中1で失敗しても致命傷にはなりません。
2. 合計は1000点、学校独自検査があると最大1100点
| 検査 | 配点 |
|---|---|
| 学力検査(5教科 各100点) | 500点 |
| 調査書(9教科の1・2・3年の評定) | 500点 |
| 学校独自検査 | 0〜100点 |
| 合計 | 1000点〜1100点 |
500点ずつというのは「素点のものさし」です。ここから、学科ごとに決められた比率をかけて判定されます。
要項には「『学力検査の成績』と『調査書の学習の記録』の比率は、7:3、6:4、5:5、4:6、3:7 のいずれか」と書かれていて、各学科の比率は「実施概要一覧表」で公表されています。
ここを見ないまま勉強の配分を決めると、大きく外します。いちばん先に確認してください。
学校独自検査は、学科(学系)によって面接、小論文、作文、実技のうち1〜2項目程度が実施されます。配点は0〜100点で学科ごとに違うので、県が公表する「実施概要一覧表」で確認してください。
学力検査には傾斜配点もあります。傾斜配点を行う教科には各学校が定める倍率(1.5倍または2.0倍)を乗じ、他教科との合計を500点満点に圧縮します。
📅 令和9年度の日程
| 選抜 | 検査 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 「いわて留学」(県外募集) | 令和9年1月26日(火) | — |
| 一次募集(一般・特色・定時制前期) | 令和9年3月4日(木)・3月5日(金) | 令和9年3月15日(月) |
| 追検査 | 令和9年3月10日(水)・11日(木) | 同上 |
| 二次募集(定時制後期を含む) | 令和9年3月23日(火) | 令和9年3月25日(木) |
1日目に学力検査、その終了後に学校独自検査や特色入学者選抜の検査が行われます(実施の有無は学科による)。志望校が何を課すかを「実施概要一覧表」で確認して、当日の体力配分を決めておいてください。
出題方針は「基礎的・基本的な知識及び技能や、これらを活用して問題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等を検査できるようにする」とされています。
過去問と正答は岩手県が公開しています。年度ごとの置き場所は 【岩手県】公立高校入試の過去問|公式リンク集 にまとめました。
3. 【科目別】岩手県の学力検査(各50分・計500点)の出題傾向
学力検査と調査書の比率は7:3から3:7まで5通りあり、学科ごとに決まっています。当日点重視の学科を受けるなら、5教科の学力検査で確実に得点することが合格の条件になります。
🔤 英語:約3割を占めるリスニングと英作文
- 特徴: リスニングの配点が高く(約30点)、長文読解や対話文、そして条件付きの英作文がバランスよく出題されます。
- 【対策】 リスニングで失点すると上位校合格は厳しくなります。英作文は複雑な文法を使わず、自分が確実に書けるシンプルな構文でミスなく書き切る練習をしましょう。
📐 数学:大問1の計算死守と、証明・作図問題
- 特徴: 大問1の小問集合(基礎問題)で確実な得点源を作り、後半は関数や図形の応用、作図、証明問題が出題されます。
- 【対策】 トップ校を狙う場合を除き、大問1〜2の基本問題でのケアレスミスは即、致命傷になります。後半の証明問題は白紙にせず、わかっている条件だけでも書いて部分点を拾いましょう。
📖 国語:漢字・古典の基礎固めと課題作文
- 特徴: 現代文、古文、漢字・文法問題に加え、最後には自分の意見を指定の条件でまとめる課題作文が出題されます。
- 【対策】 50分の中で作文を書き上げる時間配分が鍵です。古文や漢字などの知識問題は即答できるようにし、作文は過去問を使って10分程度で仕上げる型を身につけてください。
🧪 理科・🗺 社会:図表の読み取りと記述力の勝負
- 特徴: どちらも実験結果のグラフや、地形図・歴史資料などの図表を用いた問題が中心です。「なぜそのような結果になったのか」を文章で説明させる記述問題が必ず出題されます。
- 【対策】 単語の丸暗記だけでは高得点は取れません。「このグラフの変化は〇〇という理由による」と、自分の言葉で論理的に説明できるレベルまで教科書を深く理解しておく必要があります。
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4. 新制度の岩手県で「市販の過去問題集」が絶対に必須な理由
ここが岩手県の受験生にとって、最も重要な分かれ道です。
岩手県教育委員会の公式ホームページには、過去問題やリスニング音声のデータが一切公開されていません。
学科によっては学力検査と調査書の比率が7:3まで当日点に寄ります。本番のテスト傾向を知らないまま受験に挑むのは、目隠しをして戦場に向かうようなものです。
そのため、岩手県の公立高校入試で合格を勝ち取るためには、市販の「過去問題集(東京学参など)」を購入することが、実質的な必須条件となっています。
- リスニング音声が手に入る: 配点の高い英語のリスニング対策を、本番と全く同じ環境で何度もシミュレーションできます。
- プロの採点基準がわかる: 理科・社会の記述問題や国語の作文において、「どこまで書けば部分点がもらえるか、何を書いたら減点されるか」が明確になります。
- 時間配分を体に叩き込む: 50分で5教科を解き切るペース感覚は、本番形式の過去問を何度も解くことでしか身につきません。
公式に頼れないぶん、早めに過去問題集を手に入れた人ほど、演習に使える時間が長くなります。中3の実技4教科の成績を守りながら、本番の得点力を上げていってください。他の県が何を公開しているかは 公立高校入試の過去問|都道府県別リンク集 にまとめてあります。
👉 解説つきで演習したい人は、市販の過去問題集もあります
解いたあと、知識を定着させる
過去問を解くと、落とした原因が「知識」なのか「時間」なのかが見えてきます。知識で落としている場合は、同じ問題集をもう一周するより、一問一答の形で潰すほうが早く終わります。
当サイトでは、公立高校入試の過去問を分析してつくった一問一答&両面暗記カード(PDF)を用意しています。岩手県版は現在ご用意がないため、全国の頻出問題を横断してまとめた全国版をご覧ください。スマホアプリが付いていて、同じ2,004問をスマホでも解けます。価格は1,480円です。。
・BOOTHでも購入できます
・noteでも販売しています(標準編・初級編)
💡 本記事の作成について(作者&AIの共創) 本記事は、塾講師経験者による専門的視点と、最新の入試データを解析するAI技術を掛け合わせて制作された「共創コンテンツ」です。岩手県の、学年ごとに倍率が変わる調査書(660点を500点に圧縮)と、学科ごとに選ばれる学力検査と調査書の比率を、県の実施要項にもとづいて反映しています。
この記事の出典
この記事の制度・日程・配点は、次の公式資料で確認したものだけを書いています。数値と日程は年度ごとに変わります。受験する年度の資料を必ずご自身でご確認ください。
最終確認日:2026年9月10日
