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兵庫県の公立高校入試(一般選抜)は、全国的に見ても非常に「クセの強い」制度を持っています。
最大の特徴は複数志願選抜です。第1志望校に加えて第2志望校を付して出願でき、第1志望校の判定には学区ごとに20点から30点の「第1志望加算点」がつきます。どこを第1志望にするかが、そのまま合否に効く制度です。
さらに、兵庫県教育委員会のホームページでは、過去問題が一切公開されていません。 つまり、最新の傾向を知るには「市販の過去問題集」を手に取るしかないという情報戦の側面もあります。
この記事では、令和9年度(2027年2月・3月)入試について、県教育委員会の選抜要綱で確認できたことだけを書きます。調査書と学力検査を同等に扱う原則、複数志願選抜と学区ごとに違う第1志望加算点、5教科各100点の学力検査、令和9年度の日程、そして科目別の出題傾向までまとめました。
📅 この記事は、いま中学3年生の人が受ける「令和9年度(2027年2月・3月)入試」の記事です。
令和9年度の資料で確認ずみ:選抜要綱(令和8年9月3日)と基本方針・日程まで。この記事は全体が令和9年度の資料にもとづいています
1. 兵庫県は「調査書と学力検査が同等」|まずここを押さえます
兵庫県の学力検査による入学者選抜には、要綱に明記された大原則があります。
学力検査による入学者選抜においては、調査書情報の学習評定と学力検査の成績との比重が同等となるようにする。
(令和9年度兵庫県公立高等学校入学者選抜要綱)
内申と当日点が半々ということです。学校ごとに比重が変わる県も多いなか、兵庫県は県として同等と決めています。
その「半々」の中身も、要綱にはっきり書かれています。調査書側(判定資料A)は250点満点、学力検査側(判定資料C)は500点を0.5倍して250点にそろえ、この2つを同等に扱って合否を判定します。
学力検査は国語・社会・数学・理科・英語(聞き取りテストを含む)の5教科で、配点は各教科100点、総配点500点です。英語の聞き取りテストは「英語」開始直後に行い、10分程度とされています。
📐 調査書(判定資料A)250点の内訳は、実技4教科のほうが重い
調査書側で使うのは中学3年の評定だけで、教科によって倍率が違います。
- 国語・社会・数学・理科・外国語(5教科)… 評定の和を4倍(5×5=25 → 最高100点)
- 音楽・美術・保健体育・技術・家庭(実技4教科)… 評定の和を7.5倍(5×4=20 → 最高150点)
- 合わせて250点
リスニングが英語の冒頭10分に固まっているのが兵庫県の形です。最初の10分で集中を切らすと、そのぶんをまるごと落とします。過去問を解くときは、必ずリスニングから始めて、そのまま筆記に続ける順番で練習してください。
なお進路に対する意志の確認などが必要な場合には、面接を実施して選抜の資料に追加することができる、とされています。
2. 複数志願選抜|第2志望を付せて、第1志望には加算点がつきます
兵庫県のいちばん特徴的なしくみです。入学者選抜は複数志願選抜か単独選抜で実施され、全日制普通科(中高一貫教育校を除く)と総合学科は複数志願選抜で行われます。
志願者は、複数志願選抜においては、第1志望校1校1学科に出願する。その際、第2志望校を付して出願できる。単独選抜においては、1校1学科に出願する。
そして合否判定では、第1志望を優先するしくみが入ります。
各高等学校の合否判定に当たっては、第1志望を優先するために第1志望校の合否判定には素点に一定の点数(第1志望加算点)を加点する。
🎯 第1志望加算点は、学区ごとに違います
| 学区 | 第1志望加算点 |
|---|---|
| 第1学区 | 25点 |
| 第2学区 | 20点 |
| 第3学区 | 25点 |
| 第4学区 | 30点 |
| 第5学区 | 30点 |
この加算点の意味を、正確に理解しておいてください。第1志望校の判定では加算点を足した点数が使われ、第2志望校の判定では素点(加算点なし)が使われます。
つまり同じ点数なら、その学校を第1志望にしている人のほうが有利です。第2志望は「同じ点数でも後回しになる枠」だと考えてください。
合格者の決めかたは次のとおりです。
- 第1志望は第1志望加算点を加点した点数をもとに、第2志望は素点をもとに、高等学校ごとに得点の上位の者から順に合格者を決定する
- 第2志望を志願し、第1志望での合格が決定した志願者は、第2志望の合否判定から除外される
- 単独選抜を実施する学科から複数志願選抜を実施する学科へ志願変更した場合も、第1志望加算点は加点される
第4学区と第5学区の30点は、学力検査500点満点の6%にあたります。1教科あたり6点ぶんです。決して小さな差ではありません。
📅 令和9年度の日程
| 選抜 | 検査日 | 合格 |
|---|---|---|
| 推薦入学・特色選抜 | 令和9年2月16日(火)(一部の学校は2月17日も実施) | 令和9年2月22日(月)14:00 |
| 学力検査(一般) | 令和9年3月11日(木) | 令和9年3月18日(木)10:00 |
| 定時制再募集 | 令和9年3月23日(火) | 令和9年3月26日(金) |
推薦入学と特色選抜は学力検査を実施しない選抜で、調査書情報・面接・小論文(作文)等の結果を資料として行われます。2月16日で決まらなかった場合、3月11日の学力検査に向けて切り替えることになります。
学年学習評定一覧表の情報の登録期限は3月4日(木)17:00です。志願先の変更は、要綱に定める期限までに1回に限りできます。
3. 【科目別】兵庫県の学力検査(各50分・各100点→0.5倍換算)の傾向
兵庫県は、県HPで過去問を公開していません。そのため、過去のデータから導き出された「敵の正体」を理解することが、合格への唯一の近道です。
📝 英語:リスニングが全体の20%を占める
- 特徴: 試験開始直後の10分間はリスニングテストです。その後、大問で読解問題や会話文、英作文が続きます。
- 【対策】 リスニングで躓くと、その後の読解に焦りが生じます。日頃から過去問の音声を使って、40分という残された時間で読解を終えるスピード感を体に叩き込みましょう。
📐 数学:思考プロセスを書かせる記述問題
- 特徴: 大問1の小問集合(基礎問題)は絶対に落とせません。後半の関数や図形では、解き方の理由や証明を自分の言葉で論理的に書かせる問題が頻出します。
- 【対策】 答えを出すだけでなく、「なぜその式になるのか」を常に書く練習が必要です。部分点を1点でも多くもぎ取る粘り強さが合否を分けます。
🧪 理科・🗺 社会:大量の資料読解と時間との戦い
- 特徴: どちらも実験結果、統計グラフ、地形図、歴史年表などの資料が大量に提示されます。
- 【対策】 単なる用語暗記は通用しません。「グラフから読み取れる事実は何か」を記述する練習が必要です。特に社会は情報量が多いため、50分で解き切るスピード感覚を養ってください。
📖 国語:100字以内の記述と古典対策
- 特徴: 現代文、古文、漢文が出題されます。特に記述問題は「本文の言葉を使い、〇〇字以内でまとめなさい」といった要約力が問われます。
- 【対策】 漫然と読むのではなく、設問で何が問われているかを先に把握し、必要な箇所を素早く見つけるトレーニングが必要です。
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4. なぜ兵庫県は「市販の過去問題集」が必須なのか?
ここが兵庫県受験生にとって最大の分かれ道です。
兵庫県教育委員会の公式ホームページには、過去問題が掲載されていません。 他の都道府県のように、ネットから無料でダウンロードして印刷することはできないのです。
そのため、兵庫県の受験生が合格を勝ち取るためには、市販の「過去問題集(赤本や東京学参など)」を購入することが、実質的な必須条件となっています。
- 解説の質が違う: 市販本はプロの講師による詳しい解説が載っているため、記述問題のポイントが分かります。
- リスニング対策: 市販本にはダウンロード音声やCDがついているため、配点の高い聞き取り対策が可能です。
- 本番の空気に慣れる: 5年分、10年分と解くことで、兵庫県特有の「重い記述問題」への免疫がつきます。
早めに手に入れて、まずは1年分を解いてみることから始めましょう。
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解いたあと、知識を定着させる
過去問を解くと、落とした原因が「知識」なのか「時間」なのかが見えてきます。知識で落としている場合は、同じ問題集をもう一周するより、一問一答の形で潰すほうが早く終わります。
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💡 本記事の作成について(作者&AIの共創) 本記事は、塾講師経験者による専門的視点と、最新の入試データを解析するAI技術を掛け合わせて制作された「共創コンテンツ」です。兵庫県特有の複雑な加算点や内申計算ルールを正確に反映しています。
この記事の出典
この記事の制度・日程・配点は、次の公式資料で確認したものだけを書いています。数値と日程は年度ごとに変わります。受験する年度の資料を必ずご自身でご確認ください。
最終確認日:2026年9月10日
