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九州エリアの中でも、近年入試システムが最も大きく変化したのが長崎県です。 長崎県の公立高校入試は、令和7年度(2025年度実施)入試から、従来の前期・後期選抜を廃止し、「特別選抜・一般選抜・チャレンジ選抜」という3つの枠組みへの大改革(新制度)へと移行しました。
いちばん大事なのは、調査書・学力検査・面接をどの割合で見るかが、高校ごとに違うという点です。県が一律に決めているわけではありません。「内申何点で合格」という単純な話にならないのは、このためです。
さらに一般選抜では、数学と英語の問題の一部が「難易度の異なる2種類の選択問題」になっており、どちらを出すかを各高校長が指定します。志望校がどちらを出すかで、必要な演習が変わります。
そして、長崎県の受験生が直面する最大の壁が、「長崎県教育委員会の公式HPだけでは、新傾向の詳細な解説やリスニング音声が十分に得られない」という事実です。
この記事では、令和9年度(2027年2月・3月)入試について、公式資料で確認できたことだけを書きます。調査書の扱い、令和9年度の日程、5教科各100点の学力検査、公式が毎年示している「出題範囲から除外する内容」、そして市販の過去問題集を選ぶときに見るべき点までまとめました。
📅 この記事は、いま中学3年生の人が受ける「令和9年度(2027年2月・3月)入試」の記事です。
令和9年度の資料で確認ずみ:選抜の種類・日程・学力検査の方針(基本方針)
令和9年度の資料がまだ出ていないため、令和8年度の要領で書いている部分:各教科の配点、出題範囲から除外する内容。令和9年度の実施要領は、例年9〜11月ごろに公表されます。出たら必ずそちらを確認してください
1. 長崎県の調査書(内申点)は、志望校によって重みが変わります
長崎県の一般選抜で使われる資料は、調査書・学力検査・面接の3つです。令和9年度の基本方針には、こう書かれています。
調査書その他必要な書類のほか、学力検査、及び面接の結果を資料として選抜を行う。なお、調査書その他必要な書類、学力検査、面接について、各高校でそれぞれの比重を定めて選抜を行う。
(令和9年度長崎県公立高等学校入学者選抜の基本方針)
ここがいちばん大事な点です。調査書と当日点をどの割合で見るかは、県が一律に決めているのではなく、高校ごとに違います。志望校ごとの比重は、県が公表している「各高等学校の実施内容」に、合計が10になる割合で示されています。
⚠ 「内申135点満点」という説明について
長崎県の内申を「135点満点」と書いている記事をよく見かけます。9教科×5段階×3学年=135 という計算そのものは成り立ちます。
ただし基本方針にも実施要領にも、135点という数字も、内申の点数化のしかたも書かれていません。当サイトでは、確認できない数字は載せない方針なので、ここでは「3学年ぶんの評定が調査書に載る」「点数化と比重は各高校が決める」とだけ書きます。
📌 評定より「態度」を重く見る、と令和8年度の実施要領にあります
もうひとつ、多くの人が見落としている一文があります。
調査書の各教科の記録については、各高等学校において、評定のみならず学びの過程を重視する観点から、観点別学習状況の「主体的に学習に取り組む態度」を他の項目より比重を高めて評価する。
(令和8年度長崎県公立高等学校入学者選抜実施要領)
通知表の数字だけでなく、提出物・振り返り・授業への向かい方が、はっきり合否に効く仕組みになっています。
📝 特別選抜(自己推薦)は、定員の15%以内
特別選抜には自己推薦①と自己推薦②があり、募集定員は全募集定員の15%以内(1学年2学級以下の高校は15名まで)です。自己推薦①の定員は、特別選抜の定員の3分の2を超えません。検査は面接とプレゼンテーションから各高校が選んで実施します。
2. 令和9年度の日程と、学力検査の中身
| 選抜 | 検査日 | 合格者発表 |
|---|---|---|
| 特別選抜(自己推薦) | 令和9年1月26日(火) | 令和9年1月29日(金) |
| 一般選抜 | 令和9年2月16日(火)・17日(水)の2日間 | 令和9年3月4日(木) |
| チャレンジ選抜 | 令和9年3月11日(木) | 令和9年3月16日(火) |
一般選抜は2日間です。1日で終わる県も多いなか、長崎県は2日に分かれます。出願期間は令和9年2月1日(月)から2月5日(金)までです。
| 項目 | 公式に書かれていること |
|---|---|
| 検査教科 | 国語・社会・数学・理科・英語(聞き取りテストを含む)の5教科 |
| 配点 | 各教科100点(合計500点)※令和8年度実施要領による |
| 傾斜配点 | 各高校は承認を得て、特定の教科を1.5倍から2倍で重視できる ※同上 |
| 数学・英語 | 問題の一部が難易度の異なる選択問題。どちらを出すかは高校長が指定する |
| 探究的な学び | 各教科で、日常生活・社会問題と関連した探究的な学びの要素を全体の2割程度含む |
数学と英語の選択問題は、長崎県を受けるうえで最初に確認すべきことです。志望校がどちらの問題を出すかで、必要な演習量がまるで変わります。県が公表している「各高等学校の実施内容」には、難度の高い問題を実施する高校が明記されています。市販の過去問題集を選ぶときも、この点を必ず見てください。
🎯 「出題範囲から除外する内容」は、毎年公表されます
長崎県は、その年度の学力検査で出題しない範囲を教科ごとに公表しています。これを知らずに全範囲をさらうのは、時間の使い方として損です。
参考までに、令和8年度(2026年2月実施)の実施要領で除外されていたのは次の内容でした。
| 教科 | 令和8年度に除外された内容 |
|---|---|
| 国語 | 古典のうち「漢文・漢詩」の作品 |
| 社会 | 中3の公民的分野のうち『私たちと国際社会の諸課題』 |
| 数学 | 中3で学習する『標本調査』 |
| 理科 | 中3『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」のうち惑星と恒星 |
| 英語 | 中3で学習する仮定法 |
⚠ これは令和8年度の内容です。範囲は年度ごとに見直されます。令和9年度ぶんは、実施要領(9〜11月ごろ公表)で必ずご自身で確認してください。上の表は「毎年こういう形で公表される」という例として見てください。
3. 【科目別】長崎県の学力検査(各50分・各100点)の出題傾向
長崎県の学力検査は「各教科100点満点」です。上位校を目指す受験生は、特定の教科で導入される「難易度別の選択問題」に要注意です。
⚠️ 超重要:数学と英語の「難易度別・選択問題」
長崎県の一般選抜では、数学と英語の検査問題の一部が「難易度の異なる選択問題(A問題・B問題など)」になっており、各高校が自校のレベルに合わせてどちらを出題するかを決定します。 長崎西や長崎東といったトップ校を受験する場合、当然難易度の高い問題(B問題)が課されるため、標準レベルの問題集だけを解いていても本番では全く歯が立ちません。
🔤 英語:難易度別問題と、条件付き英作文
- 特徴: リスニング、対話文、長文読解に加え、20語以上の条件付き英作文が出題されます。上位校が選択する難しい問題では、さらに長く複雑な長文読解が要求されます。
- 【対策】 英作文は複数の条件に従って書く必要があるため、過去問での反復練習が必須です。志望校がどちらのレベルの問題を選択するのかを過去問で確認し、ターゲットを絞った長文対策を行いましょう。
📐 数学:大問1の死守と、探究型の図形・関数問題
- 特徴: 大問1の小問集合(基礎問題)で確実な計算力が問われます。後半は関数や図形の証明に加え、身近な事象を数学的に解決する「探究型」の問題が出題されます。
- 【対策】 基礎問題での失点は即、致命傷になります。後半の証明問題や探究問題は白紙にせず、わかっている条件や途中式だけでも書いて部分点を拾う粘り強さが求められます。
📖 国語:漢字・古典の基礎固めと課題作文
- 特徴: 現代文、古文、知識問題に加え、最後には自分の意見を指定の条件でまとめる課題作文が出題されます。
- 【対策】 50分の中で作文を書き上げる時間配分が鍵です。知識問題は即答できるようにし、作文は過去問を使って10分程度で仕上げる型を身につけてください。
🧪 理科・🗺 社会:図表の読み取りと記述力の勝負
- 特徴: 新制度から「探究的な問題」が増加した影響で、実験結果のグラフや複数の歴史・地理資料を関連づけて読み解き、「なぜそうなるのか」を文章で説明させる記述問題が急増しています。
- 【対策】 単語の一問一答形式の暗記だけでは全く通用しません。「このグラフの変化は〇〇という理由による」と、自分の言葉で論理的に説明できるレベルまで深く理解しておく必要があります。
4. 長崎県で市販の過去問題集を選ぶときに見るところ
ここが長崎県の受験生にとって、最も重要な分かれ道です。
長崎県は、過去問を公式に公開していません。当サイトで47都道府県の公開状況を1つずつ確認しましたが、長崎県教育委員会のサイトに問題・正答表・リスニング音源は見つかりませんでした。問題を手に入れる方法は、いまのところ市販の過去問題集だけです。
そのため、長崎県の公立高校入試で合格を勝ち取るためには、市販の「過去問題集(東京学参など)」を購入することが、実質的な必須条件となっています。
- 数学・英語の選択問題が、両方とも載っているか: 志望校がどちらを出すかで解くべき問題が変わります。買う前にここを確認してください。
- 「探究型・記述問題」の採点基準がわかる: 理科や社会で急増している記述問題において、「どこまで書けば部分点がもらえるか」が明確になります。
- リスニング音声が手に入る: 配点の高い英語のリスニング対策を、本番と全く同じ環境で何度もシミュレーションできます。
問題が公式に手に入らない県では、過去問題集を早く用意した人ほど、演習に使える時間が長くなります。他の県の公開状況は 公立高校入試の過去問|都道府県別リンク集 にまとめてあります。
👉 2027年入試向け|長崎県公立高校入試の過去問題集
解いたあと、知識を定着させる
過去問を解くと、落とした原因が「知識」なのか「時間」なのかが見えてきます。知識で落としている場合は、同じ問題集をもう一周するより、一問一答の形で潰すほうが早く終わります。
当サイトでは、公立高校入試の過去問を分析してつくった一問一答&両面暗記カード(PDF)を用意しています。長崎県版は現在ご用意がないため、全国の頻出問題を横断してまとめた全国版をご覧ください。スマホアプリが付いていて、同じ2,004問をスマホでも解けます。価格は1,480円です。。
・BOOTHでも購入できます
・noteでも販売しています(標準編・初級編)
💡 本記事の作成について(作者&AIの共創) 本記事は、塾講師経験者による専門的視点と、最新の入試データを解析するAI技術を掛け合わせて制作された「共創コンテンツ」です。長崎県教育委員会が公表している令和8年度の実施要領を、直接確認して書いています。
この記事の出典
この記事の制度・日程・配点は、次の公式資料で確認したものだけを書いています。数値と日程は年度ごとに変わります。受験する年度の資料を必ずご自身でご確認ください。
- 令和9年度長崎県公立高等学校入学者選抜の基本方針(長崎県教育委員会)
- 令和9年度公立高等学校入学者選抜に係る各高等学校の実施内容について(令和8年6月19日)
- 令和8年度長崎県公立高等学校入学者選抜実施要領(※配点と出題範囲はこちらによります)
最終確認日:2026年9月10日
